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ナカムラ酵素の時・水・地

地 その場所は我々の伝説。
名水と時間を出会わせる奇跡の地

京都の冬、寒さ厳しい大寒の寅の日に水を汲み、いよいよ発酵のための準備が始まります。この伝統行事のような製造工程は、創業150余年以来ずっと受け継がれているたくさんの決まりごとに基づいています。原料の調合はもちろん、この地もまた発酵のための条件のひとつです。時・水・地が定められた中村菌の発酵。それは科学では解き明かすことのできない不思議な巡り合わせによる約束事なのです。

中村菌の発酵

発酵には数々の条件と解き明かせないメカニズムがあるのです
中村菌とは

「中村菌とは」 【原料は水・菌・ぬかだけの自然の恵み】

寒さが厳しく水質が良好とされる大寒の寅の日に井水“音羽の水”を汲み上げ、厳選された米から採れた米ぬかを主原料に酒かすと米こうじを加え、培養基をつくります。醸造菌群と水に含まれるミネラルなどの相互作用によって糖化発酵が進み、融解・分解・消化を経て、2年目には複合液の表面は琥珀色に変わり、美麗な色彩を放ちながらさらに熟成発酵を続けます。そして完全熟成の3年を経過して、中村菌熟成発酵液が完成します。原料は水・菌・ぬかだけの液体が発酵の力によって新たな物質となり、優れた免疫力・抗菌力を持つようになるのです。水に含まれるミネラル分をはじめ、数々の条件が揃わなければこの発酵は起こせません。江戸時代からずっと同じ場所で、絶えることなく繰り広げられてきた発酵の未だ解明できないメカニズムを受け入れながら、私たちは中村菌を大切に守り伝えていきます。


発酵場所の伝説

「発酵場所の伝説」 【ここでしか発酵しないという不思議な場所】

150余年もの間、同じ製造工程を経て、発酵を続けてきた中村菌。実は、製品の開発・研究を続ける中、当社敷地内の特定の場所、しかも限定した範囲でしか優れた発酵を始めないということがわかりました。中村菌自らが定めたその場所で、いまも彼らは静かに発酵しつづけています。


100年熟成の酒かす

「100年熟成の酒かす」 【京都の風土と歴史に育まれて】

「良い米・良い水・厳しい寒さ」。これは、最高の酒を造るための条件とされています。今から100年以上も前の、1896年は3つの条件が全て揃った、正に奇跡の年でした。この年の酒は予想に反することなく、創業以来最高の出来であり、あまりのすばらしさに、本来は捨てるはずであった酒かすも、大切に残されることになりました。「最高の酒」の証として残された酒かすを以後、規範とし、忘れることのないよう弊社独自の保存・熟成技術により腐らせることなく、大切に守っています。100年以上の年月を経る中で、色は漆黒に、味はまろやかに、香りは芳醇さを増し、静かにじっくりと(京都の)歴史と寄り添ってきました。この酒かすは明治、大正、昭和、平成、新しい時代をつなぐ証です。この酒かすが弊社の歴史を感じさせてくれることでしょう。


  • 時
  • 水
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